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彼の世界は官能で出来ている。
第14章 娘VS孫
「だって!私の方が――――官能の事には詳しくてよ?…それに、ファミレスの店員よりわたくしの方が瑛斗さんを支えられる!」
美央さんは、犯罪的な事をやっていたにも関わらず悪びれる訳でもなく自分を正当化させる。
「官能でデビューしたんでしょ?“末広 八”なら、すぐに本になるわ!
しかも、父の後ろ楯があればなおさら強いわ!それなら、私と結婚をした方が自然でしょ?」
食い下がる美央さんに我が家だけでなく瑛斗も距離を取る。
「俺は――――影街先生の所ではデビューしないよ?そりゃぁ誘われて嬉しかったが…“水無月 睦”として…デビュー出来る保証もないし…君がついてくると思ったらゲロが出そうだ!」
「なっ!失礼な!」
「失礼はどっちだい?散々、百々子の事も月睦先生の事も別宅の事もバカにしていただろ?
俺は、そうやって言葉で人を傷つける人間が嫌いだ!
陥れ――――…騙す…奪い取る…
君は俺が見てきた女の中でも一番醜い!ここ1ヶ月…ストレス貯まりすぎて――――余計な新作が増えたじゃないか!」
――――なるほど…官能か書けないストレスと美央さんがそばにいるストレスで…官能以外の話が沢山出来上がったわけだ…
「おかげさまでタップリ休みが作れそうだ!」