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彼の世界は官能で出来ている。
第5章 大、大反省会!
「いや、すまない…脱線した!」
――――脱線って!なんなの、このイケメンは!常識ないの?
「ここじゃ何だし――――上がるぞ」
「って、すでに上がってる!?」
瑛斗は、申し訳程度しかない玄関に靴を脱ぐと、部屋へと入り当たり前のように私の目の前に座った。
「~~…な、なんなの!?」
「で、先生に“馬鹿たれ”って言われたことを思い出したんだ…
久しぶりに…本当に久しぶりに…先生を思い出したんだ」
――――で…?
「そ、そうですか…なんか、すみません…勢いで本までぶつけて…ケガとかしてませんか?」
部屋の真ん中にあるテーブル越しに瑛斗の様子を見るからには大丈夫そうだが…一応聞いてみる。
「大丈夫だ――――…こんな本が当たったくらいで…ケガなんかしない。
それよりも――――人に物をぶつけられるってことは今まで無かったから…新鮮だった」
瑛斗は目を輝かせてぶつけられた本を見る。
――――物ぶつけられて…新鮮って…?