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彼の世界は官能で出来ている。
第5章 大、大反省会!
「百々子…この本――――…買って読んでくれたのか?」
「う…うん。最初の出だしが…瑛斗さんの官能小説だったでしょ?ちゃんと、世に出てる物は読んでおこうかなって――――…」
すると、手にした自分の作品【ビショップ】を私に差し出した。
「“面白かった”って、言ってくれたな――――…ありがとう…でも…」
瑛斗の顔が…陰る…
「不本意――――…なんですよね?」
瑛斗はグッと拳を握り目の前にあるテーブルを見つめる。
「俺は――――…官能が書きたいんだ。先生のような…艶のある心も体も濡れるような…言葉遊びの最高峰になりたいんだ」
「言葉――――…遊び…」
私は…ふと、瑛斗が書いた官能小説を思い出す。
「なるほど――――…“言葉遊び”か、分かる気がします。
そう考えると…連想ゲームのような…少し奇抜な斜め表現も…官能だとありなのかな?と、思えてきます。
私は、官能を知らなすぎるのかもしれません…
何も知らないのに――――…偉そうなことを言ってすみません」