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彼の世界は官能で出来ている。
第6章 BかFか…


――――ん…すっごく…いい…匂い…



目を覚ますと…


キッチンの方から小気味のいい音といい香りがしている。



朝――――なのは分かる…



時計を見ると、8時と…意外に常識的な時間で「朝かぁ」と、呑気に思う程度だ。



「百々子、起きたか?朝飯出来るから、顔を洗ってこい」


――――ん~…眠い…


「ほら、今日は早番なんだろ?――――昼過ぎには終わるんだろ?小説を読んでもらうのはその後でいいから…準備しろ」



――――ん…はいはい…



「って!――――瑛斗さん!?何やってんですか?」



「何って――――朝ごはん作ってる」



振り向く瑛斗は私のダサいエプロンをちゃんとし、二人ぶんの朝食を手にテーブルにセットしていた。


「あ――――…え?…これ…瑛斗さんが?!」




「あぁ!百々子の寝顔を見ていたら…インスピレーションがどんどん沸き上がってな!で、その流れで朝食を作った!」



「どんな…インスピレーションの流れですか!」



しかし、目の前の朝食はものすごく美味しそうで朝からテンションが上がる!


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