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恋する真珠
第1章 海と真珠
「じゃあな、ご馳走さん」
食後のアイスコーヒーを綺麗に飲み干すと、涼太はマネークリップから千円札を取り出しテーブルに無造作に置いた。
「涼ちゃん、お釣り…」
澄佳がレジに向かおうとするのに
「付けといてくれ。
…じゃあまたな、お嬢ちゃん」
と言い置き、あっさりと帰ろうとする。
「あの…!ま、待って!」
疎らにいる店内のお客が振り返るような大きな声が出た。
「あ?」
涼太がゆっくり振り返る。
…逞しく優しい海賊が、私を見つめている…。
夜の海のように黒く澄んだ綺麗な瞳で…私だけを…。
胸の中に生まれて初めて湧き出でた熱く甘く狂おしい感情を、思い切り抱き竦める。
瑠璃子は深呼吸をすると叫んだ。
「…す、好きです!私、涼ちゃんが好き!
私が大人になったら、涼ちゃんのお嫁様にしてください!」
水を打ったように店内が静まり返った。
澄佳が固唾を飲んで瑠璃子と涼太を見つめていた。
涼太が雄々しい眉を跳ね上げて、珍妙な表情を浮かべた。
「…はあ?」
常連客の漁師たちが陽気な笑い声を立てた。
「涼太!おめえは果報もんだなあ!
こんな別嬪のお姫様みてえなお嬢ちゃんにプロポーズされるなんてよ!」
「そうやそうや!こんなラッキーなこと、もう二度と起こらんやろうから、有り難〜くお受けしとけし!」
漁師たちがやんやと囃し立てるのに
「うるせえ、ジジイ!」
と一喝し、瑠璃子をちらりと見遣る。
「生憎俺はロリコンじゃねえんだよ。
あと、好みのタイプはおっぱいとケツがデカい歩くフェロモンみたいなエロい女だ。
だからお前は圏外な」
…さいなら…と、にべもなく言い捨てるなりさっさと店を後にした。
食後のアイスコーヒーを綺麗に飲み干すと、涼太はマネークリップから千円札を取り出しテーブルに無造作に置いた。
「涼ちゃん、お釣り…」
澄佳がレジに向かおうとするのに
「付けといてくれ。
…じゃあまたな、お嬢ちゃん」
と言い置き、あっさりと帰ろうとする。
「あの…!ま、待って!」
疎らにいる店内のお客が振り返るような大きな声が出た。
「あ?」
涼太がゆっくり振り返る。
…逞しく優しい海賊が、私を見つめている…。
夜の海のように黒く澄んだ綺麗な瞳で…私だけを…。
胸の中に生まれて初めて湧き出でた熱く甘く狂おしい感情を、思い切り抱き竦める。
瑠璃子は深呼吸をすると叫んだ。
「…す、好きです!私、涼ちゃんが好き!
私が大人になったら、涼ちゃんのお嫁様にしてください!」
水を打ったように店内が静まり返った。
澄佳が固唾を飲んで瑠璃子と涼太を見つめていた。
涼太が雄々しい眉を跳ね上げて、珍妙な表情を浮かべた。
「…はあ?」
常連客の漁師たちが陽気な笑い声を立てた。
「涼太!おめえは果報もんだなあ!
こんな別嬪のお姫様みてえなお嬢ちゃんにプロポーズされるなんてよ!」
「そうやそうや!こんなラッキーなこと、もう二度と起こらんやろうから、有り難〜くお受けしとけし!」
漁師たちがやんやと囃し立てるのに
「うるせえ、ジジイ!」
と一喝し、瑠璃子をちらりと見遣る。
「生憎俺はロリコンじゃねえんだよ。
あと、好みのタイプはおっぱいとケツがデカい歩くフェロモンみたいなエロい女だ。
だからお前は圏外な」
…さいなら…と、にべもなく言い捨てるなりさっさと店を後にした。