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恋する真珠
第1章 海と真珠
…瑠璃子は新しい学校にあっと言う間に馴染んだ。
各学年のクラスはひとつしかなく、全体の生徒数は100名に満たない少人数のアットホームな学校であった。
そして、澄佳が言うように皆人懐っこく大らかで優しい生徒ばかりだった。
海浜留学生を常時受け入れている学校なので、すんなりと東京からの転入生の瑠璃子を受け入れ、大歓迎してくれた。
瑠璃子の眼の覚めるような群を抜いた美少女ぶりに素朴な生徒たちは一瞬、度肝を抜かれたような表情をしたが、そのあとは我れ先に友だちになろうと群がってきたので、教師が慌てて制するほどだった。
部活は近所に住むクラスメートの夏実が副部長をしている合唱部に入部した。
夏実は大柄で溌剌としたクラスのまとめ役のようなしっかり者だ。
澄佳に瑠璃子を紹介されてから、
「澄ちゃん。瑠璃ちゃんのことはあたしに任しといて」
と頼もしく引き受けてくれたのだ。
瑠璃子は嬉しくて少し泣いた。
「泣くことないやん。
瑠璃ちゃん。あたしらもう友だちなんよ。
なんでも相談してな」
優しい姉のように笑いながら肩を抱いてくれた夏実からは、温かなお日様の匂いがした。
瑠璃子の綺麗なソプラノの声は放課後のこじんまりした校舎に響き渡り、その綺麗な歌声に野球部やサッカー部は思わず練習の手と足を止めるほどであった。
各学年のクラスはひとつしかなく、全体の生徒数は100名に満たない少人数のアットホームな学校であった。
そして、澄佳が言うように皆人懐っこく大らかで優しい生徒ばかりだった。
海浜留学生を常時受け入れている学校なので、すんなりと東京からの転入生の瑠璃子を受け入れ、大歓迎してくれた。
瑠璃子の眼の覚めるような群を抜いた美少女ぶりに素朴な生徒たちは一瞬、度肝を抜かれたような表情をしたが、そのあとは我れ先に友だちになろうと群がってきたので、教師が慌てて制するほどだった。
部活は近所に住むクラスメートの夏実が副部長をしている合唱部に入部した。
夏実は大柄で溌剌としたクラスのまとめ役のようなしっかり者だ。
澄佳に瑠璃子を紹介されてから、
「澄ちゃん。瑠璃ちゃんのことはあたしに任しといて」
と頼もしく引き受けてくれたのだ。
瑠璃子は嬉しくて少し泣いた。
「泣くことないやん。
瑠璃ちゃん。あたしらもう友だちなんよ。
なんでも相談してな」
優しい姉のように笑いながら肩を抱いてくれた夏実からは、温かなお日様の匂いがした。
瑠璃子の綺麗なソプラノの声は放課後のこじんまりした校舎に響き渡り、その綺麗な歌声に野球部やサッカー部は思わず練習の手と足を止めるほどであった。