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恋する真珠
第1章 海と真珠
瑠璃子が次に涼太に会ったのは翌日のことだった。
瑠璃子は店のランチタイムに忙しい澄佳を手伝っていた。
手伝いと言ってもオーダーを取ったり料理を運んだり皿を下げたりする程度だが、初めての接客はとても楽しかった。
「お!こりゃまたすごいべっぴんさんやなあ!
お人形さんみたいな嬢ちゃんや。
澄ちゃんの旦那さんの妹さんかね。
可愛いのう」
常連客たちが眼を細めて温かく声を掛けてくれるのも恥ずかしくも嬉しかった。
お客の波がざっと引き、一息吐いたのをしおに
「瑠璃子ちゃん、疲れたでしょう?
お昼ごはん食べて」
と、澄佳に勧められた。
瑠璃子はカウンターで、澄佳の心尽くしの定食を食べ始めた。
…新鮮な鰈の煮付けは蕩けるように美味しくて、魚が苦手だったのが嘘のように箸が進んだ。
「澄佳さん、このお魚美味しい!」
眼を輝かせる瑠璃子に、澄佳は嬉しそうに笑った。
「ありがとう。たくさん食べてね」
…と、店の扉が不意に開き、涼太が長躯を屈めるようにのっそりと入ってきた。
…涼太さんだ!
瑠璃子は驚きのあまり、手にしていた箸を落としそうになった。
瑠璃子は店のランチタイムに忙しい澄佳を手伝っていた。
手伝いと言ってもオーダーを取ったり料理を運んだり皿を下げたりする程度だが、初めての接客はとても楽しかった。
「お!こりゃまたすごいべっぴんさんやなあ!
お人形さんみたいな嬢ちゃんや。
澄ちゃんの旦那さんの妹さんかね。
可愛いのう」
常連客たちが眼を細めて温かく声を掛けてくれるのも恥ずかしくも嬉しかった。
お客の波がざっと引き、一息吐いたのをしおに
「瑠璃子ちゃん、疲れたでしょう?
お昼ごはん食べて」
と、澄佳に勧められた。
瑠璃子はカウンターで、澄佳の心尽くしの定食を食べ始めた。
…新鮮な鰈の煮付けは蕩けるように美味しくて、魚が苦手だったのが嘘のように箸が進んだ。
「澄佳さん、このお魚美味しい!」
眼を輝かせる瑠璃子に、澄佳は嬉しそうに笑った。
「ありがとう。たくさん食べてね」
…と、店の扉が不意に開き、涼太が長躯を屈めるようにのっそりと入ってきた。
…涼太さんだ!
瑠璃子は驚きのあまり、手にしていた箸を落としそうになった。