この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋する真珠
第2章 恋するカナリア
ターミナル前で麻衣と別れて、瑠璃子はフェリーに乗船する。
夜九時の最終便…。
バレエのレッスンの帰りは、相変わらずフェリーであった。
出航の鐘がのどかに鳴る。
もうすっかり馴染んだ大海原の夜景を、瑠璃子は船首の甲板に立ちじっと眺める。
…夏の夜の海は大好きだ。
少しひんやりとした湿った海風が心地よい。
目の前に広がる濃紺の闇と海の水面…。
…怖いような、それでいてぞくぞくするようなスリリングな風景にいつも魅せられるのだ。

今夜は夜光虫が波間に漂い…それはまるで夜空から落ちてきた星屑のようでもあった。
うっとりと見つめている瑠璃子の背後から、静かに声はかかった。
「…夜光虫?
まるで蛍だね」

振り返る先に佇んでいるのは、財前光彦だった。
「…財前さん…」
「まだ財前さんか。
…そろそろ名前で呼んで欲しいな。瑠璃子ちゃん」
…こんばんは。
微笑みながら瑠璃子の前に立った財前は、高価そうなサマーニットをさらりと着こなした如何にも育ちの良い青年といった姿だった。
/106ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ