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恋する真珠
第2章 恋するカナリア
「…何しに来た。こんな時間に」
玄関前に迎え出た涼太はこれ以上ないほどに無愛想な声を発した。
…洗い晒しの半袖の白いTシャツに紺のデニム…。
風呂上がりなのか濡れた髪が額に無造作に落ち掛かっていて、年よりも若く見える。
…そんな姿にも、どきどきする。
本当に…このひとが大好きだと胸がきゅんと締め付けられる。
「澄佳が心配するぞ。早く…」
「澄佳さんにはLINEした。
今日は帰らないって」
「…何があった?」
男らしい眉を顰めた涼太に、瑠璃子は臆せずに一歩歩み寄る。
「…私、今日フェリーで財前さんに会ったの」
涼太の貌が途端に険しくなる。
「何?」
「…それで…。
まだ好きだって言われた。
…それから、財前さんは私を幸せにする自信があるって。
…そう言って、迫られそうになった」
瑠璃子が言うが早いか涼太の形相が鬼のように歪み、三和土の上の棚の車の鍵を引っ掴むと、唸るように叫んだ。
「殺す…!あの野郎…!」
瑠璃子は慌てて涼太にしがみ付いた。
「待って!何もされてないよ!
迫られそうになったけど、蹴り飛ばしてやったから!本当だよ!」
涼太の厚い胸板が上下し、その頑強な身体から力が抜けて行く。
ほっとしたような息を吐きながら、掠れた声で尋ねる。
「…本当だな…?」
「…本当だよ…」
涼太が無言で瑠璃子を抱き竦めた。
息ができないほどに強い力だった。
「…よかった…」
「…涼ちゃん…」
…その逞しい腕と胸に抱かれながら、その強さに涼太の愛を感じながら瑠璃子は眼を閉じる。
そうして、祈るように懇願した。
「…涼ちゃん。
…お願い。…私と…セックスして…」
玄関前に迎え出た涼太はこれ以上ないほどに無愛想な声を発した。
…洗い晒しの半袖の白いTシャツに紺のデニム…。
風呂上がりなのか濡れた髪が額に無造作に落ち掛かっていて、年よりも若く見える。
…そんな姿にも、どきどきする。
本当に…このひとが大好きだと胸がきゅんと締め付けられる。
「澄佳が心配するぞ。早く…」
「澄佳さんにはLINEした。
今日は帰らないって」
「…何があった?」
男らしい眉を顰めた涼太に、瑠璃子は臆せずに一歩歩み寄る。
「…私、今日フェリーで財前さんに会ったの」
涼太の貌が途端に険しくなる。
「何?」
「…それで…。
まだ好きだって言われた。
…それから、財前さんは私を幸せにする自信があるって。
…そう言って、迫られそうになった」
瑠璃子が言うが早いか涼太の形相が鬼のように歪み、三和土の上の棚の車の鍵を引っ掴むと、唸るように叫んだ。
「殺す…!あの野郎…!」
瑠璃子は慌てて涼太にしがみ付いた。
「待って!何もされてないよ!
迫られそうになったけど、蹴り飛ばしてやったから!本当だよ!」
涼太の厚い胸板が上下し、その頑強な身体から力が抜けて行く。
ほっとしたような息を吐きながら、掠れた声で尋ねる。
「…本当だな…?」
「…本当だよ…」
涼太が無言で瑠璃子を抱き竦めた。
息ができないほどに強い力だった。
「…よかった…」
「…涼ちゃん…」
…その逞しい腕と胸に抱かれながら、その強さに涼太の愛を感じながら瑠璃子は眼を閉じる。
そうして、祈るように懇願した。
「…涼ちゃん。
…お願い。…私と…セックスして…」