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永遠の愛のカタチ
第4章 祐の想い ※
赤の他人にプライベートな話をしてしまうのだからあまりにも焦り過ぎておかしくなっている。
たった数日でプロポーズの準備をして、上手くいったら転勤前に小春の両親とも顔合わせをしたいなんて考えているオレは浅はかだろう。
「そういう話をするのは得意ではないので」
無理矢理引き止めた男も迷惑そうな顔をしている。
それはそうだ。知らない人からどんなプロポーズをしたかなんて聞かれたらドン引きする。
「じゃあ、ばーちゃんの代わりにお礼をしたいのでコーヒーを奢らせてください!
寒いところばーちゃんの家にわざわざ来てくれたわけですし、さっきアドバイスをもらったお礼もしたいので」
でも関わりのあった小春のばーちゃんの名前を出すと男は視線を逸らして少し考える素振りを見せた。
「一杯飲むだけでいいので……」
「……分かりました。いいですよ」
警戒されていたのに何かが吹っ切れたのか男はニッコリとした笑みを向けてくる。
なんだかその笑顔が怖いようにも思えたけど、ばーちゃんの話題を出したのが効いたんだろう。