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永遠の愛のカタチ
第2章 永遠の愛のカタチ
確かに現状を話しても“不安”という文字は頭に浮かんでこない。
遠距離恋愛になる前はとても怖かったけど、毎日が忙しくて祐が隣にいないことで泣いている暇さえもなかった。
泣きたいと思うほど、寂しいと思って落ち込むこともないからなんだろうけど……。
「そうですよね。不幸のジンクスどおりになってしまうのかと思いましたけど、今回は勝つことができた気がします」
「もうすぐ結婚するんだもんねー。それは幸せいっぱいかぁ……」
祐が転勤先に向かう当日、お婆ちゃんの家にうちの両親が来て結婚する話をした。
私のことを溺愛してくれている両親は急に離れて暮らすことに最初を反対していたけど、お婆ちゃんの助言もあったことにより賛成してくれるようになった。
あっさりと許可をもらえた後は、祐の実家に行って初めての顔を合わせ。
両親とお姉さんに挨拶をするのはとても緊張したけど、大事なイベントをなんとか済ますことができた。
その時に祐の父親が「頑張れよ」っと応援してくれていて険悪だった仲も良くなったように思えた。
つまり、この婚約は順風満帆で幸せの真っただ中。
私が退職して祐を追いかけて行った後はすぐに籍を入れることになっている。
苗字が“白米(シラヨネ)”でいれるのもあと一週間余りだった。