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永遠の愛のカタチ
第2章 永遠の愛のカタチ
こうなってしまったのは自業自得だけれど……。
目的地へ到着するまでの数時間、目を閉じてその酔いに堪え続けた。
でも体調が悪い理由がお酒を飲み過ぎたこと以外にも心当たりがあった。
「小春!お疲れ。遠かっただろ?」
やっと祐が待ってくれている駅へと到着すると、その酔いが少しはマシになる。
一度も行ったことがない場所に来て、愛する人の顔を見ることができたから少しばかり体に緊張が走った。
「思っていたより遠かったよー……。殆ど寝ていたし……」
「顔色が悪いけど大丈夫か?荷物はオレが持つから。家は電車に乗ったらすぐに着くけど、ちょっと休憩して行こうな」
肩に掛けていた重い荷物を持ってくれて広い駅内を慣れたように歩く祐。
久しぶりに実物を見ることができて新鮮で、一ヵ月前までは一緒にいたのになんだか別の人に会った気分にもなる。
でも手を繋いでくれた時に忘れていたものが一気に思い出せて私の婚約者だと実感した。
「どうしたんだよ?オレを他人みたいに見るような顔をして」