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第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭

「あんた……。葉月ちゃんと結婚してから変わったわね……」


「そうか？嫁さんの方が変わったと思うけどな」


「確かに。葉月ちゃんも前より丸くなったわよね。職場に復帰して会えるのが楽しみだわ」


育児休暇のため休んでいる土嶋さんのデスクは今、代わりに入社してきた他の女性が座っていた。


椿さんから斜め向かい側の席だから自然と視界に入る。


そこに土嶋さんが座っていたのが懐かしく思えるのか穂並さんは少し寂しそうな顔をする。


「今頃、葉月ちゃんは子供の面倒を見ている頃なのかしらね？」


「それなんだがな、今日はお休みだ」


「休み？あんたが一人で子供の面倒を見るの？」


「いや、子供は実家に預けて嫁さんには羽を伸ばしてもらっているんだ。一人で旅行してる」

「どこに？」




「……はくまいと青木のところだ」


「えええー！？葉月ちゃんが小春のところに！？」