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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「えっ!?もうこんな時間!?」
時計を見ると約束の時間になっていてコンコンッとドアをノックされる。
ジュースを拭いていた紙もそのままにして急いで子供を抱きかかえて玄関へ向かう。
急いで扉を開けると長らく目にしていなかった人の姿を見れて嬉しくなって笑みが浮かんだ。
「こんにちは。忙しいところすみません。上がっても大丈夫ですか?」
「いらっしゃい、土嶋さん。遠かったですよね。散らかってますけどあがってください」
私が地元を離れてから土嶋さんとはLOINEでメッセージを送り合っている。
妊娠している時に連絡がきて、妊婦としての悩みをお互いに話しているうちに少しずつ仲良くなっていった。
だから話すことは“祐”のこと……、ではなくて“子供”のこと。
ライバルだった私たちは今では仲の良いママ友になっていた。
「片付けている途中だったんですね。ジュースを拭いたティッシュ捨てておきます」