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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「ありがとうございます……。片づけを手伝ってもらっちゃって申し訳ないです……」
抱きかかえていた子供を下ろすと土嶋さんの方へトコトコと歩いて行った。
様子を見てもらえている間に飲み物とお菓子を準備する。
さっきまで泣いていたのに土嶋さんがあやしてくれているおかげで笑い声が聞こえてきた。
流石、一児の母だ。安心して任せられる。
おかげでお茶とお菓子の準備を終えてからテーブルの方へと慎重に運ぶ余裕ができた。
うちの子供に向き合ってくれている土嶋さんはとても優しい瞳をしていて私も快くなる。
「前に送ってくれた写真よりも大きくなりましたね。冬和くん」
息子に付けた名前は“冬和(トワ)”で祐と話し合って決めた。
外では大人しくて、家ではやんちゃだけどすくすくと育っている。
「あっという間ですよね。土嶋さんの子も大きくなりましたよね。
……あっ、今は苗字が椿でしたよね。葉月さんって呼んだ方がいいですか?」