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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「……祐のことがずっと好きで優のことはなんとも思っていなかったんですよね。
たくさんお菓子を持っていても譲ってくれないケチな先輩ってだけで……。
男としてなんて見てもいませんでした。そもそも仕事以外のことを話してませんでしたからね」
「もっと仲が良いのかと思っていたので驚きです」
別に用意していた煎餅をボリボリと食べだす私。
椿さんと土嶋さんは最初から何らかの関係があったと思っていたから意外だった。
「話しにくいですけど、優と仕事以外のことを話したのは白米さんから祐を引き離そうとした時です。
白米さんに片思いをしている感じがありましたので、それを利用してわたしの味方になってもらうように優に協力を仰いだんです」
視線を落として話す姿はあの頃のことを反省しているようにも見えた。
私はなんとも思っていないけれど、土嶋さんにとっては忘れられない出来事になっているんだろう。
「椿さんって私のこと好きだったんですね……。そんな感じは全然なかったので驚きました……」