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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「可愛い後輩が泣いてるからだろ」
信じられない言葉を掛けてきた椿さんから土嶋さんが勢い良く離れる。
しかも、グイッと体を押さないと離れないくらい強く抱きしめられていた。
「先輩は白米さんが好きなんだからわたしのことを可愛いなんて思ってないじゃ……」
涙が引いた目を手の甲でゴシゴシと擦って再び椿さんのことを見ても表情は何ら変わっていない。
でも甘い表情はしておらず、仕事をしている時と同じ真面目な顔だった。
「なんだろうな。話しているうちに土嶋のことを可愛いと思えてきたんだから変だよな」
「変だと思うんだったらこういうことをしないでください。この変態」
「こんな時でもツンツンしてるのな。悲しい時は甘えていいんだぞ」
「なんであんたなんかに……。本当、キモイ……」
「オレだって失恋したんだから一緒だろ?」