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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
* * *
「――――土嶋さんと椿さんの間でそんなことがあったんですか……」
途中から話を聞くのに夢中になり、食べようと思っていた二枚目の煎餅を持ったままでいた。
おまけに口はぽかんと開けっ放し。土嶋さんがここまで詳しく馴れ初めを話してくれるなんて予想外だ。
「仕事に行く前にカフェで会ったことがあったじゃないですか。
白米さんは警戒していたみたいですけど、あの時はもう祐じゃなくて優のことが好きだったんです。
だから優が求めてきた“いい女”になりたくて白米さんに声を掛けたんです」
「今みたいに仲良くなりたいって思って?」
二ッと笑った私は再び前のめりになって土嶋さんの方を見つめる。
すると、私が言ったことが当っていたのか土嶋さんも優しく微笑んでくれた。
「ふふふっ、そうです。優があまりにも押してくるのでその勢いに負けて好きになってしまったんですよね。
祐の前では決して出せなかったわたしの一面を受け入れてくれたのも嬉しかったんですけど」
「祐の前で出せなかった一面……?」