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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「白米さんに会いに来たのに、わざわざ祐にまで会う必要があるでしょうか?
写真で見ていた息子さんにも会えたことですし、白米さんから元気なことを聞ければ十分ですよ」
「えっ……」
同期で長い間一緒に仕事をしていた仲だし、せめて顔は見ていきたいと思っていると予想していた。
いくら椿さんのことを好きなったと言ってもここまでサッパリしているとは意外だ。
しかも、優しい微笑みを見せてくるほど余裕がある。
「なんで驚いた顔をしているんですか?
わたしはもう祐にこれっぽっちも未練はありませんよ。ライバルが減って良かったですね」
「それなんですよー……。祐が転勤先でも職場の女性からモテているみたいで……。
バレンタインデーの時はお返しが大変でした」
「妻になると夫の知り合いと付き合いもありますから大変ですよね。少し惚気させてもらいましたし、次はわたしが白米さんの悩みを聞きますよ。
冬和くんもまだ起きないみたいですし。……こうやって実際に見てみると目元は祐というより白米さんにそっくりですね」
すぐ側で寝かせていた冬和はまだ気持ちよさそうに眠っている。
もうしばらく話していられそうだから土嶋さんに積もっていた悩みや不安を聞いてもらうことにした。