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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「訪ねてきたあの人、何なんですか?お前の方がやかましいから警察に通報するわって言ってやればよかったですかね?」
リビングに戻ると土嶋さんが眉間にしわを寄せて私の代わりに怒っているようだった。
一方、泣いていた冬和はあやしてもらったおかげでクスクスと笑っている。
可愛い我が子の笑顔を見ているとしょんぼりとしていた顔の口角も上がってきた。
「あはは……。あの人はお隣さんです。このアパートの壁が薄いから聞こえてしまうんですよね」
「そうでしたか……。もう少し静かな声で話すように気をつけますね。お隣さんがああいう人だと大変ですよね」
「はい……。祐がここに先に住んでいて、私が挨拶に行かなかったから気に食わないんでしょうけど……。
土嶋さんのところのお隣さんはこういう事を言ってき
たりしますか?」
「うちは白米さんと逆で、優が上がり込んできて一緒に生活してますけど……。
場所は二階の角部屋で下は仕事が忙しいサラリーマン、隣は温厚なおじいちゃんが住んでいますから近所付き合いは全くないです。
でも家も建てることになって引っ越しますからそこでやっていけるかは不安ですけどね」
「家かぁ……。いいなぁー……」