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永遠の愛のカタチ
第1章 離れていても幸せだから
「あっ、白米さん……!」
「はくまいが逃げた」
「これは青木からの電話かね~?小春ったら相変わらず恥ずかしがり屋なんだから」
急ぎ足で穂並さん、椿さん、土嶋さんの前を立ち去り、見えなくなるところまで離れる。
でもその時にはもうスマホのバイブは鳴っていなくて、通知には不在着信が一件入っていた。
人込みから避けた場所に移動してから電話を掛けてきた番号へと通話を発信する。
耳に当てたスマホを持っている手にはあまり力が入らなくて、呼出音が鳴っている時はドキドキしていた。
『――――もしもし』
久しぶりに聞く好きな人の低い声に緊張して私の心拍数がまた少し上がる。
「たっ、祐?……仕事は終わった?」