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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
泣きべそをかいている間にも時間は刻々と過ぎていく。
ティッシュで涙を拭き、鼻をかんでいると隣の部屋のドアが開いて眠そうな顔をした祐が出てきた。
「小春……。まだ起きてたのかよ……」
「祐……」
「冬和と一緒に寝落ちしちゃってた……。小春は眠くねーの?」
「……うん。でも今寝ようとしてたとこ」
重たく思われたくなくて強がって泣いていることを隠す私。
夫婦になったと言うのに未だに祐の前でいい子を演じてしまう時がある。
転勤してからライバルもたくさん増えたし、嫌われて離婚もしたくないから……。
信じているけど今の祐は何を考えているのか分からないから不安になる。
「まじか。小春に話したいことがあったんだけどな。明日にするか」
「何……?眠くないから聞くよ」
「おっ、そうかそうか。じゃあ、眠くないなら聞いてもらおうかな」