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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
目が覚めたばかりなのか重たそうな瞼をゴシゴシと擦った祐は、会社に持って行っているビジネスバックを取ってきた。
そのバックから何かの書類が挟まっているクリアファイルを取り出してテーブルの上に置く。
でもまだそれを開かずに私のすぐ近くに座ってじっと見つめてきた。
「あれ……、どうした?もしかして泣いてたのか?」
「泣いてないよ……」
ぶんぶんと頭を横に振ってから泣き顔を隠したけどバレているのか祐はニッと笑っていた。
しかも、座ったまま体を斜めにして逃げてもじりじりと近づいてくる。
「オイ、小春。昨日も言っただろー?隠し事はしないって」
「うっ……。ごめん……。泣いてた……」
「やっぱりなー。顔を見れば分かるし」
「こんな顔をそんなに見ないでよ」
「見たいからみてるんだよ。小春のことが大好きだから近くで見たくなるし。……オレが冬和と一緒に寝てる間に何かあったのか?」