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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
「あー……、そのことか……」
「これからも通報され続けていたらいつか冬和が保護されちゃうかもしれないって思うと怖くなって……」
本当の気持ちを話してからも祐は私を慰めるように背中を擦ったままでいてくれた。
撫でてくれる手の温もりが優しくて張り詰めていた気が緩み、ぽろぽろと涙が零れ落ちてくる。
その涙を手で拭っていると祐がティッシュを一枚取り出して渡してきた。
「明日、オレが隣の人のところに行ってくるな。虐待してないってきちんと説明してくるから」
「祐……」
「オレが言っても意味がないかもしれないけど、冬和のことを大切にしているんだってことを主張しないとな。
何もしないで黙ってるよりマシだろ?
折り菓子でもひとつ買って謝罪に行けば隣のおばさんも少しは気持ちが収まるだろうし」
「そうなのかな……」