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永遠の愛のカタチ
第3章 ふたりの出会い、ふたつの家庭
祐がどうしたいかという気持ちが分からないまま次々と説明をしてくるから、一旦両手を掴んでしっかりと向き合ってみる。
真剣な眼差しで見つめると祐はすぐに白い歯を見せて笑ってくれた。
それはまるで夏に咲く向日葵のように前向きで、明るい太陽に照らされているくらい輝いているものだった。
「うん。小春と冬和っていう大切な家族がいてオレは独りじゃねーし。家族のこともきちんと考えるのが大黒柱ってものだろ」
初めて会った時から勇気づけられてきた祐のこの笑顔。
それを見ていると不思議と未来の不安も消えてしまうほど心がスッと楽になる。
「あはは……。祐ったら……」
私もいつものように楽しく笑いたいのに、ここまで考えてくれていた祐が愛しくてまた涙が出てきてしまう。
付き合っていた頃は誰にでも優しくて決断するまで時間が掛かったことがあったけど生涯のパートナーになってからは違う。
家族である私と冬和のことを一番大切に思っているんだ……――――