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微妙なお年頃
第1章 中年女子の浮気事情
二駅先の駅ビルの入り口で、その男は待っていた。
いかにもスポーツやってます、と言わんばかりのたくましい体つきの男だ。
コズエが小走りで男に駆け寄る。彼が笑顔を開いて迎え入れる。
二人はすぐに肩を並べて歩き出した。
徐々に人通りが少なくなってきた裏路地。
そこにあったのは全くと言っていいほど目立たない、しけた感じのビジネスホテル。
慣れた足取りでするりとドアを通り抜ける。
チェックインを済ませエレベーターに乗り込み目指す部屋へと向かう。
ドアを開けるとコズエは一瞬立ち止り男を見上げる。
これから始まる真昼の情事にふさわしい笑顔で。