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揺れる世界の秘め事
第17章 彼のお家
「もう…ゆっくり食べなよ…?」
「だって幸せすぎて美味くてとまんねぇし…?」
「~~っ」
「目の前に麻美さんがいて一緒に家で食べてるとか何処にこの幸せを自慢したらいいんだろ…」
「し、しなくて、いい、からぁ!」

本当にしそうで怖い。
主に会社の私の同期とかに…!

「ぁ…純平くん、あのさ、会社の人にはナイショにしてよね?」

ふと思い出して自分の唇に人差し指を押し当てる。
その仕草に一瞬固まった純平くんが不思議そうに首をかしげる。

「んー、なんで?別に社内恋愛オッケーなんじゃ?ウチの会社」
「…まぁ…平気って言ったら平気だけど…」

どう説明したらいいのかと小さく唸る。

「それにもう俺と麻美さんデキてるって噂とっくにありますよ?」
「えぇっ?…いや、結構な頻度で堂々とお昼誘ってたものねお互い…確かに無駄かなぁ…んんー…」

噂は噂として流していたものの現実になってしまうと半公認のような雰囲気が浮かんで苦笑混じりになる。

「??なにか気になることあるんすか?」
「んー、純平くんは出世とかそんな考えてないかもだけど、さ?この先上目指すんだったら言わない方がいいと思うし。純平くんカッコイイから女の子からの攻撃怖いし。それに今は同じ部所だけど異動とかさせられるかもしれないでしょ?」

この先もしもの事があっても公言さえしていなければどうにかなる事もある。本音をそのままに言った私を照れ笑いで見つめる純平くんと目が合い、今度は私が首をかしげた。
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