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揺れる世界の秘め事
第11章 彼の秘密と答え合わせ
ああ、やっぱりか、と思った。
「…な…なんで……あんな、こと…」
潤んだ瞳のまま有馬君を見る。
有馬君は真剣な瞳のままで、
こんな話なのにドクンと胸が鳴る。
「麻美さんが好きだから。触れたいと思ったから。
一回目の時、どんな反応するのかって、思ったら、俺の手ですげぇ乱れて、自分で触りだして、すげぇ、可愛くて、
その後…後悔もしたし申し訳ないとも思ってたけど、麻美さんが乱れるの、もっと見たくて…止まらなかった」
その言葉に嘘が混じった感じは全くしなくて、
思いがけない告白も、私への情欲も全部ぶつけられて、
嬉しさと切なさと、悲しさと、私の欲とか、全部がいっぱいいっぱいになって、
瞳からぽろぽろと涙がこぼれる。
私の涙を見て、ギクリと強張らせた有馬君が悲しそうな顔をする。
「嫌、だよな。あんな場所で、あんな大勢の前で、
知らない男に触られて、イカされて……麻美さんが望むのなら、警察でも、辞職でも、金でも…何でもする…本当に…悪かった…」
立ち上がって、頭を下げる有馬君。
「…頭…上げて…、違う…から」
涙がとまらないまま、有馬君に椅子に座ってもらって、もう一度話しだす。
「一回目…はじめ、怖かった…けど、ずっと、そのときから…優しくて…」
自分でもわかるほど真っ赤になる頬、