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第2章 決して偶然じゃない

首の角度を変えて、男の舌が唇の合わせ目を探る。侵入を防ぐこともできず成すがままになった私の口腔を、熱く柔らかいものが傍若無人に暴れる。
私の舌を絡め取ると、器用に舌先で扱き上げる。その刺激は脊髄を走り抜け、身体の奥に熱を生み出していく。

強引な行為で感じているなんて思われたくない。それなのに、ぢゅるると唾液を吸われ、火傷しそうな温度の粘膜が触れあうと、下半身は重くなっていくばかりだった。
生気が抜かれていき、徐々に意識が朦朧としてくる。

ちゅぱ、とリップ音を立ててようやく男は離れた。