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第5章 嫉妬

「別にどうもしてないけど」


俺はそう言って苦笑する他ない。

そんな俺を覗き込む様に上目遣いで話し掛けて来る美咲ちゃんは、やっぱり女の子で、これが蜂屋のタイプなのかと思い知らされた。

ちょっと前まで、俺だってこういう女の子が好きだったのに、間違いが起きて、現在男である蜂屋を好きなんだからどうしようもないアホだ。


「もしかしたら……蜂屋くんから何か聞いて避けられてるのかなぁって」


そう言って俯くから、なんて言っていいものかと。


「……別に避けてないよ？元々蜂屋に誘われて行ってたから、最近は誘われないだけ」


「そ……っそっか！！」


えへへと笑う美咲ちゃんに、俺も笑顔を返す。