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第1章 失恋

「責任取ってよぉ」



そう言って泣き出すから、俺は固まった。

久しぶりに見た『男の本泣』
高校球児の泣き以上に泣きやがって！！

責任って何？！
俺が悪いの？！



「おい、そんな泣くなよ、な？」



そう言ってティッシュの箱を差し出すが、手で払い除けて大泣きをした。きっとこれを泣き上戸って言うんだろう。って言っても、まだ日本酒3杯目で酔うも何もないんだけど。

第一、俺の家に来て30分も経ってないんだよ？

この言いがかりといい……でも、考えてみればそんなものだろうな。

好きな人が自分の身近な人を好きだって言えば、あたりたくもなるか。増してや、それが相談相手でもある俺な訳だし。



「責任って何すればいいんだよ。ハッチが気が済むまで付き合うからさぁ、マジで泣くのやめてくれる？」