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恋する男子に恋をした
第9章 その後の2人(3) 新居に嫁入り
その後、隣人にも引越しの挨拶に行き、怒鳴り込んできたお隣さんは、俺たちの急な引越しに言葉を失っていたが、その顔が忘れられなくて度々思い出しては、だいぶ経った今でも笑える。


「オーちゃん、コーヒー頂戴?」


「はい」


「わぁお!グッドタイミング!!」


蜂屋に言われる前にカップに、淹れたてのコーヒーを持っていた俺はすぐ蜂屋の左側においた。

現在、大学4年の俺は念願の映像関連の会社に就職が決まり、蜂屋もバイトをしながら作家活動をしている。

俺とこのマンションに引っ越してきてからは、担当者の人に迷惑もかけずに頑張っている蜂屋だけど、何だかこそこそと秘密の作業をしている。


「なぁ、担当林さんだよね?」


「…ん何だよ急に」


「何でどもってんだよ。さっき蜂屋がうたた寝してる間に三宅さんって女性から電話があったんだよ。原稿の件でって」
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