この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
昼想夜夢~君、想ふ~
第6章 指先
―――――ガラッ!!
引戸タイプの扉を開くと、そこにあったのは…
「な…っ」
そこは寝室。
薄暗い部屋に大きなダブルのベットがあるだけの部屋。
「ちょっと、これ…」
「あぁ、スマホならベットの上だ」
リビングから差し込む光で寝室の中が照らし出される。
照らし出された先に見えるベットの上に俺のスマホを置いておいたのだ。
「いつも寝る前に充電する癖が付いてるんでな」
「……っ」
寝室のベットを見た瞬間に彩花の体が固まった。
やっぱり罠だったと言いたそうに。
「ほら、さっさと消さねぇと俺の気が変わるぞ?」
「……っ!!」
俺のその言葉に彩花は足早に寝室に足を運ばせベッドに近づいた。
今日の目的は写メを消すこと。
あの写メさえなければ自分を脅迫するネタはなくなる。
早く、あの写メを消さないと。
その邁進さが彩花を油断させたのだろう。
「………っ!」
俺のスマホを手に取り立ったままで必死に操作する彩花。
写メを消すことで頭がいっぱいで、背後の俺の影や気配に全く気づいていなかった。
機種が違うからか操作に手こずってるようだな。
まぁ、そちらの方が俺には都合がいい。
――――「……っ!?きゃあぁっ!!」
彩花の背後から俺が彩花の肩を掴み、強引にベッドに押し倒した。
スマホの操作に集中しすぎたみたいだな。
「単純だな、彩花は。俺が仕掛けた罠だって気づかなかったのか?」
「………っ!」
「あー、それとも、罠にかかったふりをして、わざと俺に抱かれに来たのか?」
「そんなわけないでしょっ!!」