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昼想夜夢~君、想ふ~
第2章 記憶
雨脚はどんどん強くなる。
夏が近いと言っても今日は特に肌寒い。
こんな天気の中、長時間もこんな雨の中にいたら…。
「だ、大丈夫…?」
「あ…」
気づけば俺は、サヤカに話しかけていた。
腰を落とし、サヤカと同じ目線になり、傘を差し出してサヤカに話しかけた。
突然、見知らぬ大人に話しかけられて驚いたのか、怯えた瞳で俺をみつめている。
「あ、あの…」
「あー、大丈夫大丈夫。恐がらなくてもいいよ」
サヤカを安心させようとサヤカの頭を優しく撫でると、サラサラの髪の毛がほんのり湿気っている。
いくら滑り台の陰になってるとは言えこんな大雨じゃ濡れてしまうのも無理はない。
それに、サヤカの髪の毛や頬もひんやりと冷たい。
…どれだけ長時間ここにいたんだ?
「君、お父さんとお母さんは?」
こんな大雨の中に子供が一人でいるなんて…、俺はこの時、サヤカの両親に対して疑問や怒りが沸々と沸き上がって来ていた。
「お、おとーさんはいない、です…」
「え?いないの?お母さんは?」
「お、おかーさんは…」
お父さんはいない、に対して、母親の事になると言葉をつぐみ何かを隠そうとしている様子。
この子、きっと訳ありなんだろう。
こんな小さな子が雨の中で一人でいるなんて…、母親は一体どういうつもりなんだ?
だがしかし、今は母親の事よりこの子の事だ。
体は冷えきってるし、お腹も空いてる様子。
このままじゃこの子、風邪をひいてしまう。
「―――――っ」
はたから見れば誘拐犯だと思われるかも知れない。
でも、小さく震えるこの子を見過ごすなんて出来ない。
夏が近いと言っても今日は特に肌寒い。
こんな天気の中、長時間もこんな雨の中にいたら…。
「だ、大丈夫…?」
「あ…」
気づけば俺は、サヤカに話しかけていた。
腰を落とし、サヤカと同じ目線になり、傘を差し出してサヤカに話しかけた。
突然、見知らぬ大人に話しかけられて驚いたのか、怯えた瞳で俺をみつめている。
「あ、あの…」
「あー、大丈夫大丈夫。恐がらなくてもいいよ」
サヤカを安心させようとサヤカの頭を優しく撫でると、サラサラの髪の毛がほんのり湿気っている。
いくら滑り台の陰になってるとは言えこんな大雨じゃ濡れてしまうのも無理はない。
それに、サヤカの髪の毛や頬もひんやりと冷たい。
…どれだけ長時間ここにいたんだ?
「君、お父さんとお母さんは?」
こんな大雨の中に子供が一人でいるなんて…、俺はこの時、サヤカの両親に対して疑問や怒りが沸々と沸き上がって来ていた。
「お、おとーさんはいない、です…」
「え?いないの?お母さんは?」
「お、おかーさんは…」
お父さんはいない、に対して、母親の事になると言葉をつぐみ何かを隠そうとしている様子。
この子、きっと訳ありなんだろう。
こんな小さな子が雨の中で一人でいるなんて…、母親は一体どういうつもりなんだ?
だがしかし、今は母親の事よりこの子の事だ。
体は冷えきってるし、お腹も空いてる様子。
このままじゃこの子、風邪をひいてしまう。
「―――――っ」
はたから見れば誘拐犯だと思われるかも知れない。
でも、小さく震えるこの子を見過ごすなんて出来ない。