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昼想夜夢~君、想ふ~
第10章 乱反射
「―――――っ」
さっきとは違ってイライラが募る。
会社では彩花の誕生日を蔑ろにするようなことを言ってた癖に、今になって尋ねて来るとは…。
ここに俺がいなければ、彩花にとっては嬉しい瞬間だったはずだ。
「あの、今は…」
困ったように俯く彩花。
幸いな事に部屋には鍵がかかってる。
彩花が施錠を解かない限り、北条は中には入って来れない。
「彩花…」
「…っ?」
インターホンの受話口から俺の声が漏れないように小さな声で彩花に話しかけた。
彩花も慌てて受話口を手で覆い、俺の声が漏れないようにカバーしてくれた。
「いいぜ、出ても」
「で、でも…」
俺は立ち上がってゆっくり彩花に近づいた。
北条を招き入れてもいいという俺に彩花は少し驚いている。
この状況で北条と鉢合わせては不味いことになるかも知れないが
「このまま北条を追い返す方が怪しまれるだろ?」
「…そう、だけど」
せっかく愛しの恋人が会いに来てくれたんだ。
彩花だって会いたいだろうに。
「上手く切り抜けてやるから、言う通りにしろ」
「………っ」
―――――カチャ…。
俺の言うことを信じてくれたのか、彩花は一旦インターホンの受話器を下ろした。
俺の言い付け通り北条を迎えに行こうとしてるのだろう。
インターホンは切ったようだし、もう彩花と普通に会話しても大丈夫だろう。
「よかったじゃねぇか。大好きな北条が来てくれて」
「……っ」
意地悪そうに尋ねる俺から彩花は目を反らしていた。
ま、さっきまで俺からのプレゼントに少しは感動してたのに
突然現れた彼氏にあっさり寝返るみたいで、彩花にしてみればバツが悪いか。
さっきとは違ってイライラが募る。
会社では彩花の誕生日を蔑ろにするようなことを言ってた癖に、今になって尋ねて来るとは…。
ここに俺がいなければ、彩花にとっては嬉しい瞬間だったはずだ。
「あの、今は…」
困ったように俯く彩花。
幸いな事に部屋には鍵がかかってる。
彩花が施錠を解かない限り、北条は中には入って来れない。
「彩花…」
「…っ?」
インターホンの受話口から俺の声が漏れないように小さな声で彩花に話しかけた。
彩花も慌てて受話口を手で覆い、俺の声が漏れないようにカバーしてくれた。
「いいぜ、出ても」
「で、でも…」
俺は立ち上がってゆっくり彩花に近づいた。
北条を招き入れてもいいという俺に彩花は少し驚いている。
この状況で北条と鉢合わせては不味いことになるかも知れないが
「このまま北条を追い返す方が怪しまれるだろ?」
「…そう、だけど」
せっかく愛しの恋人が会いに来てくれたんだ。
彩花だって会いたいだろうに。
「上手く切り抜けてやるから、言う通りにしろ」
「………っ」
―――――カチャ…。
俺の言うことを信じてくれたのか、彩花は一旦インターホンの受話器を下ろした。
俺の言い付け通り北条を迎えに行こうとしてるのだろう。
インターホンは切ったようだし、もう彩花と普通に会話しても大丈夫だろう。
「よかったじゃねぇか。大好きな北条が来てくれて」
「……っ」
意地悪そうに尋ねる俺から彩花は目を反らしていた。
ま、さっきまで俺からのプレゼントに少しは感動してたのに
突然現れた彼氏にあっさり寝返るみたいで、彩花にしてみればバツが悪いか。