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昼想夜夢~君、想ふ~
第10章 乱反射
「あ、でも!マジでヤバくなったら連絡しろよ?すぐに来るから!」
「う、ん…、ありが、と…っ」
「あと、今週末は何とか時間取るから、一緒に誕プレ買いに行くか!」
「う、ん…、そ、だね…っ!んぅ…」
「あったかくしろよ?ちゃんと薬も飲めよ」


…ちっ、うっせぇなぁ。
用がねぇならさっさと帰れよ。
くっだらねぇことをぐだぐだと。

マジでうるせぇ…っ!



中に挿入させた指を軽くくの字に曲げた。
彩花がオーガズムに達する箇所はもうわかってる。



「―――――――っ!!」



声にならない透明な悲鳴。
俺の肩に顔を埋め、服を破き、皮膚に爪を食い込ませるぐらいの勢いで俺にしがみついた。

「ひっ、ん…っ!」

あーぁ、本当は声をあげたいんだろうな。
それとも北条に助けを乞いたいか?
でも、こんな姿を見られて困るのは彩花の方だろう。
それを考えれば、こんな現場に踏み込まれる訳にはいかないよな?
だったら死ぬ気で我慢するしかねぇよなぁ…?

「あ、長々とごめん!じゃあな!早く寝ろよ!」
「う、うん…。わざわざ、あ、ありがと…っ」

「あと、お誕生日おめでとう」


――――――…っ。






耳を澄ますと、北条の立ち去る足音が聞こえた。
どうやら今度こそ本当に帰ったようだ。
耳を澄ませ、北条が階段を下りる足音も確認した。
北条の足音がゆっくりと遠退いて行く。

「くっ、あ…っ、はぁ、はぁ…」

彩花も北条の足音を確認したのか、俺の肩で聞こえる彩花の息遣いが荒くなりだした。
随分、苦しい思いをさせてたようだ。

「あーぁ、せっかく着てくれたのになぁ。北条に会いたかったか?」

彩花の気持ちを知りながら、意地悪そうに聞く俺に彩花は何も言い返して来ない。
脱力しきり、俺が体を避ければ彩花の体もその場に崩れ落ちてしまいそうなほどだ。


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