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昼想夜夢~君、想ふ~
第2章 記憶
その後、俺とサヤカはたまに一緒に遊ぶようになった。
サヤカの母親はやはりシングルマザーで、サヤカとの生活のために朝から夜遅くまで働いているとのこと。
女手一つで子供を育ててるのだから仕方がないと言えば仕方がないが。
「サヤカちゃん、小学校は?」
「おうちがびんぼーだから、きゅーしょくひもはらえないからって…」
だから行ってねぇって言うのか?
いや、保育園や幼稚園はわかんねぇが小学校って義務教育だろ?
通った方がいいんじゃねぇの?
しかし、うちのボロアパートでお菓子を食べて、安心したように昼寝をするサヤカの顔を見てると、とてもじゃないが俺が意見する訳にはいかない気がした。
俺はサヤカの家庭事情は詳しく知らない。
ここで俺が文句を言って家庭内に波風を立ててはサヤカが可哀想だ。
俺はこのまま、サヤカを見守り続ける事しか出来ない。
「ねぇねぇ、純お兄ちゃん」
「純お兄ちゃん!!」
コロコロとよく笑ったり、おませな仕草で俺を困らせたり、サヤカとの時間は俺の荒んだ心を癒してくれた。
何よりも大切な時間だった。
俺は一人っ子だったからわからないが、俺に妹がいた
らこんな感じだったんだろうか。
一緒に公園で遊んだり、俺のアパートを訪ねて来たり。
はたから見れば俺とサヤカはただの兄妹に見えていただろう。
そして、サヤカとの幸せな時間は三年も続いた。
しかし、どんな幸せな時間でも必ず終わりがやって来る。
こちらが望んでなくとも、それはある日突然に…。
サヤカの母親はやはりシングルマザーで、サヤカとの生活のために朝から夜遅くまで働いているとのこと。
女手一つで子供を育ててるのだから仕方がないと言えば仕方がないが。
「サヤカちゃん、小学校は?」
「おうちがびんぼーだから、きゅーしょくひもはらえないからって…」
だから行ってねぇって言うのか?
いや、保育園や幼稚園はわかんねぇが小学校って義務教育だろ?
通った方がいいんじゃねぇの?
しかし、うちのボロアパートでお菓子を食べて、安心したように昼寝をするサヤカの顔を見てると、とてもじゃないが俺が意見する訳にはいかない気がした。
俺はサヤカの家庭事情は詳しく知らない。
ここで俺が文句を言って家庭内に波風を立ててはサヤカが可哀想だ。
俺はこのまま、サヤカを見守り続ける事しか出来ない。
「ねぇねぇ、純お兄ちゃん」
「純お兄ちゃん!!」
コロコロとよく笑ったり、おませな仕草で俺を困らせたり、サヤカとの時間は俺の荒んだ心を癒してくれた。
何よりも大切な時間だった。
俺は一人っ子だったからわからないが、俺に妹がいた
らこんな感じだったんだろうか。
一緒に公園で遊んだり、俺のアパートを訪ねて来たり。
はたから見れば俺とサヤカはただの兄妹に見えていただろう。
そして、サヤカとの幸せな時間は三年も続いた。
しかし、どんな幸せな時間でも必ず終わりがやって来る。
こちらが望んでなくとも、それはある日突然に…。