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昼想夜夢~君、想ふ~
第12章 雷鳴
「な、何でこんなとこに…っ」
「まさか、あんな一気に飲み干してくれると思わなかったよ」

どうして自分がこんな状況に陥ってるのか全く理解出来ていないようだが
くすくすと笑う俺を見て彩花は気づいたのだ。


待ち合わせで訪れた喫茶店。
そこで準備されていた水。
そう、あの水の中に…。


「ま、まさか…、あの水…」
「変な薬じゃねぇよ?睡眠薬の一種だ」


彩花が飲んだ水の中に強力な睡眠薬を溶かしておいたのだ。
そうとは知らず彩花はその水を一気に…。
そして、眠りに落ちた彩花をこの部屋に連れて来たと言う訳だ。
喫茶店の店長にも「彼女、具合が悪いみたいで」とか適当な嘘をついて上手く連れ出せたし。



「SMクラブなんて初めてだろ?北条にはいつも優しくされてるもんなぁ?こんなとこに連れ込んだりしねぇもんなぁ?ん?」

SMクラブが経営するSMルーム。
と言っても、サービス内容はラブホテルとそんなに変わらない。
ウェルカムドリンクやウェルカムフードが付いていたり。
この店にも我が社の製品を置かせてもらっている。
その流れでこのクラブの店長とも仲良くなったのだ。

俺はSMなんて興味なかったし、こんな部屋一生使うことはないと思っていたが、せっかくだし使わせて貰おうと思ったのだ。

「や、やめて…、やめてぇぇぇぇっ!!」

どんなに泣こうが喚こうが無駄だ。
そんなに叫んでは喉を潰してしまうだけだ。

「残念だが、ここは地下に作られてる部屋だし防音設備も整ってる。どんなに叫んでも誰も来ねぇよ」
「い、いやぁぁぁぁっ!!」
「それに、ここの店長と俺は知り合い同士。ちょっとしたことは大目に見てもらえるしな」


暴れれば暴れるほど俺を煽るだけだ。
彩花のあわてふためく姿を見てるだけで何とも言えない興奮が俺を襲う。




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