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昼想夜夢~君、想ふ~
第12章 雷鳴
とは言っても、全く潤っていないそこに突っ込みはしたが
痛いのは俺も一緒だ。
さすがに前戯なしにいきなり挿入したのは不味かったか?

「い、痛い…っ、ひっく…」

暴れるのを辞めた彩花はただただ激痛を訴えながら号泣している。
そんな彩花の表情を見ながらも、今日は仏心すら湧いて来ない。

「は…、ワガママな女だな…」

一旦挿入は諦めようと彩花のそこから離れた。
薄暗い照明ではあるが、彩花の肌の色ぐらいならわかる。
いきなり挿入してしまったせいか、彩花のそこはうっすらと血が滲んでいた。

あー、やっぱやり過ぎたか。

「ひっく、ひ…、ぐす…」

彩花のこの涙は、激痛のせいか、それとも恐怖からか?
ま、どっちでもいいけどな。

「あー、悪かったよ。いきなり挿入はやり過ぎたな」

謝りはしたが、反省等するわけがない。
罪悪感すら感じていない。
それどころか、痛がる彩花を見ながら俺は高揚していた。
身動きが取れない彩花を好き勝手に弄んでいるという状況に、俺はとんでもなく興奮していた。

「な、何で…、こんな、ひ、酷い事…」

涙を溢しながら俺を見つめる彩花の瞳。


もしかして、俺がまた仏心を出してくれると期待してるのか?
誕生日の夜、バラの花束持参でやって来た、あの優しかった俺を期待してるのか?

「"どうして?"か…、さぁな」
「な…」



本当…
俺は何でこんな酷い事をしてるんだろうな?
誰よりも幸せになって欲しいと思っていた、妹のように思っていた彩花に
どうして俺はここまで非道になれるんだろうな?

自分でもわからない。
わからないが、これだけはハッキリしている。



「ムカつくんだよ…」
「ど、どうして…」



歯を食い縛りながら彩花を睨んだ。
幸せそうに語る北条も。
何も知らずに北条のものになろうとしてる彩花も

全部、ムカつくんだよ…っ!



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