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昼想夜夢~君、想ふ~
第12章 雷鳴
本当に、どこまでも残酷で強い女だ。

「純…」
「え…?」

甘い甘い彩花の声が聞こえた。
濡れた唇と熱い吐息に絡まって、俺の名前を呼ぶ彩花の声が聞こえた。

「じゅ、純也さ…」





でもそれは、今までとは違った。
いつもなら"純也お兄ちゃん"と呼ぶくせに、彩花の唇が紡いだのは"お兄ちゃん"じゃなく

"純也"だった。






「彩花…?」

俺の聞き間違えか?
呂律が回らなくなったせいか?

「純也さん…」




―――――っ!




柄にもない。
彩花の唇が俺の名前を呟くたびに、俺の胸が高鳴る。
ただ名前を呼ばれただけなのに、それがこんなに嬉しいなんて。





「今、私が見えてるのは…、純也さんだけ…っ」
「―――――っ」





ああ、そうだ。
俺がさっき聞いたんだ。
今、彩花の瞳に映ってるのは誰か、と。

どこまでも酷い女だな。

俺の事は好きだと言わないくせに、俺の名前は呼ぶんだな。
その甘い声で、最後の嘘も付いて欲しかった。

もっと、嘘で縛っていたかったのに。




「――――っ!」
「ひぃ、あぁぁぁっ!!」

トロンとした瞳で俺の名前を呼ぶ彩花が可愛くて…
嘘を付いてくれない彩花が憎くて
彩花の体から消えてしまった快感を再び呼び覚ますように彩花の中を掻き回した。

まるで彩花に八つ当たりするかのように、めちゃくちゃに。

このまま、壊してやりたいよ。
どこまでも残酷で、可愛くて、憎くてしょうがない、俺の妹のような存在だったこの女を…。


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