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昼想夜夢~君、想ふ~
第15章 君、想ふ
「…いつ気づいた?」

北条はずっと俺を信じていた。
でも、勘の鋭い北条の事だから、時折不審に思う瞬間もあったのだろう。
それでも、俺と彩花を信じていたのだろう。

それを…、俺はずっと北条を騙していたんだ。

「プロポーズを…、断られた時です…っ」

プロポーズを断られた時に、北条は確信したのだ。
罪の意識に苛まれた彩花が北条のプロポーズを断ったと。
あれは…、彩花が悪い訳じゃない。
彩花の全てを奪い、壊した俺のせいなのに。

「北条…」
「ふざけんなっ!!」




いつもは穏やかな北条の声。
怒り狂った声が昼間の住宅地に響いた。

仕方がない、と思った。
信じていた先輩に裏切られてしまったのだから。
俺が北条なら、殺しても殺し足りないだろう。

「最低だよ、てめぇは…っ!」

怒りに震え、俯き、今にも殴りかかりたい気持ちを抑えてる姿があった。
殴れても、文句は言えない。

「彩花がプロポーズを断ったのは、俺のせいだ…」

彩花が悪いんじゃない。
彩花が罪の意識を感じることはない。
彩花を奪ったのは俺の勝手な我が儘からだ。
俺が勝手に傷つき、嫉妬し、彩花を奪ってしまった。
でも、それで彩花の心が手に入った訳じゃない。

彩花はいつだって北条だけを想っていた。

「彩花は何も悪くない。全部、何もかも俺が悪い」
「………っ」

北条は知ってるんだろうか?
彩花がこのマンションから出て行った事を。
北条がここへ来たのは、本当に俺を追いかけて来ただけなのか?


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