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昼想夜夢~君、想ふ~
第3章 戸惑い
「い、いや…、何で彩花がこれを…っ」
「私が届けるってまー君にお願いしたの」
はぁ?
いやいや、電話では北条が持ってくる約束だっただろうに。
いくら俺と彩花が知り合いだからって彼女に頼むか普通。
もしこの中身が重要種類だったらどうするつもりだよっ!
「あ、まー君を怒らないでね。私が無理を言って住所教えてもらって勝手に来ただけだから」
「…ったく」
びっくりし過ぎて怒る気にもなんねぇよ…。
そもそもなぁ、いくら先輩だからって大事な自分の彼女を男の家に寄越すなよ。
最近の若者の考えはよくわかんねぇ。
「それに、純お兄ちゃんがどんなところに住んでるか興味あったし」
あぁ、俺のマンションは都内の中でも格安の方。
間取りは広いが駅からは遠い。
高層マンションって訳でもない。
5階建のマンションで俺の部屋は最上階。
長年仕事で頑張らせて貰ってるし、そこそこのまさかに住まわせて貰ってるよ。
「それじゃ、確かに資料は渡したからね」
「あ、あぁ…」
それだけ伝えると、彩花は踵を返して帰って行こうとした。
それはそうだ。
資料を手渡す約束だけだったし、後輩の彼女を長々と引き止めるのも悪い。
昔と違って今はお互い大人なんだから、それなりの距離感を守らないと。
だから、昔みたいに仲良くなってはならない。
彩花は後輩の彼女なんだから、これ以上仲良くなってはならない――――…。
「さ、彩花っ!」
俺は帰って行こうとする彩花の背中に声をかけてしまった。
自分でも、何でそんな事をしたのかわからない。
「私が届けるってまー君にお願いしたの」
はぁ?
いやいや、電話では北条が持ってくる約束だっただろうに。
いくら俺と彩花が知り合いだからって彼女に頼むか普通。
もしこの中身が重要種類だったらどうするつもりだよっ!
「あ、まー君を怒らないでね。私が無理を言って住所教えてもらって勝手に来ただけだから」
「…ったく」
びっくりし過ぎて怒る気にもなんねぇよ…。
そもそもなぁ、いくら先輩だからって大事な自分の彼女を男の家に寄越すなよ。
最近の若者の考えはよくわかんねぇ。
「それに、純お兄ちゃんがどんなところに住んでるか興味あったし」
あぁ、俺のマンションは都内の中でも格安の方。
間取りは広いが駅からは遠い。
高層マンションって訳でもない。
5階建のマンションで俺の部屋は最上階。
長年仕事で頑張らせて貰ってるし、そこそこのまさかに住まわせて貰ってるよ。
「それじゃ、確かに資料は渡したからね」
「あ、あぁ…」
それだけ伝えると、彩花は踵を返して帰って行こうとした。
それはそうだ。
資料を手渡す約束だけだったし、後輩の彼女を長々と引き止めるのも悪い。
昔と違って今はお互い大人なんだから、それなりの距離感を守らないと。
だから、昔みたいに仲良くなってはならない。
彩花は後輩の彼女なんだから、これ以上仲良くなってはならない――――…。
「さ、彩花っ!」
俺は帰って行こうとする彩花の背中に声をかけてしまった。
自分でも、何でそんな事をしたのかわからない。