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昼想夜夢~君、想ふ~
第4章 君に触れる
足が震える。
ムリヤリ彩花を抱いた俺が何を緊張することがあるのだろうか。
来客者にどなたですか?と聞く辺り、中には外を確認するモニターはないようだな。
あんな酷いことをした俺が訪ねて来たとわかれば、彩花は居留守を使うはずだから。
「俺だけど…」
『――――っ!!』
彩花の息を飲むような小さな悲鳴が聞こえた。
『純、お兄ちゃ…』
俺だとわかった瞬間に応答した事を酷く後悔したに違いない。
『な、何の用…?どうしてうちの住所を…?』
インターホン越しにずいぶんとご挨拶だな。
こんな廊下で口喧嘩なんかしたらそれこそ近所迷惑になるな。
「北条に聞いたんだよ。彩花の見舞いに行って欲しいって頼まれてな」
『まー君が?』
「お互い様だろ?彩花だって北条に俺のマンションの住所を聞いたんだから」
彩花からすれば最悪な展開だな。
何も知らない北条は余計な事をしてしまったのだから。
「中へ入れて貰えないか?」
『ふ、ふざけないで!誰がお兄ちゃんなんて…』
まぁ、そうなるだろうな。
でも、こちらには奥の手がある。
彩花は絶対俺を拒めない。
俺は彩花の弱味を握ってるのだから。
「嫌ならいい。今から例の写メを北条に転送するだけだ」
『……っ』
「どうする?俺はどっちでもいいが?」
彩花がそれを良しとするはずがない。
北条と一緒にいるときの彩花はこの上なく幸せそうな顔をしていた。
彩花にとって北条は大切な恋人。
そんな恋人に俺との関係をバラされるのは北条以上に彩花の方が辛いだろう。
ムリヤリ彩花を抱いた俺が何を緊張することがあるのだろうか。
来客者にどなたですか?と聞く辺り、中には外を確認するモニターはないようだな。
あんな酷いことをした俺が訪ねて来たとわかれば、彩花は居留守を使うはずだから。
「俺だけど…」
『――――っ!!』
彩花の息を飲むような小さな悲鳴が聞こえた。
『純、お兄ちゃ…』
俺だとわかった瞬間に応答した事を酷く後悔したに違いない。
『な、何の用…?どうしてうちの住所を…?』
インターホン越しにずいぶんとご挨拶だな。
こんな廊下で口喧嘩なんかしたらそれこそ近所迷惑になるな。
「北条に聞いたんだよ。彩花の見舞いに行って欲しいって頼まれてな」
『まー君が?』
「お互い様だろ?彩花だって北条に俺のマンションの住所を聞いたんだから」
彩花からすれば最悪な展開だな。
何も知らない北条は余計な事をしてしまったのだから。
「中へ入れて貰えないか?」
『ふ、ふざけないで!誰がお兄ちゃんなんて…』
まぁ、そうなるだろうな。
でも、こちらには奥の手がある。
彩花は絶対俺を拒めない。
俺は彩花の弱味を握ってるのだから。
「嫌ならいい。今から例の写メを北条に転送するだけだ」
『……っ』
「どうする?俺はどっちでもいいが?」
彩花がそれを良しとするはずがない。
北条と一緒にいるときの彩花はこの上なく幸せそうな顔をしていた。
彩花にとって北条は大切な恋人。
そんな恋人に俺との関係をバラされるのは北条以上に彩花の方が辛いだろう。