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昼想夜夢~君、想ふ~
第4章 君に触れる
「………っ」
俺は手に持っていたスマホの電源ボタンを押し写メのアプリを閉じた。
不安そうな彩花の顔を見た瞬間、我に戻ることが出来た。
は…、俺は一体何をしようとしていたんだ?
あのボタンを押していたら、きっと今頃…。
「こ、これでいいでしょ…?」
ドアを開けて俺の前に姿を現した彩花。
髪はボサボサで、黒のセーターに白いロングスカート、目は充血して少し腫れていた。
見るからに、部屋に閉じ籠って泣いていたのが伺える。
「お願いだから、あの写メは…っ」
「心配しなくても、北条には送ってない」
…あぁ、またそうやって怯えたようは顔をするんだな。
俺が彩花にしたことを思えば当然だ。
俺を見る彩花の怯えたような表情。
俺を憎んでるような目。
もう二度と、彩花は俺の事をお兄ちゃんと思わないだろう。
もう二度と、俺に微笑んでくれる事もないだろう。
――――ズキッ。
そう考えただけで、俺の胸はまた小さく痛んだ。
お兄ちゃんと呼ばれれば傷つき、憎悪の瞳で見つめられても傷つく。
俺は本当に、どこまでも勝手な男だ。
「お邪魔するよ」
「な…っ」
半開き状態のドアに手をかけ、強引にドアを開かせて
俺は彩花の部屋の中に押し入った。
まさか、顔を見せただけで終わりだと思ってたのか?
「ちょっ…、お兄ちゃんっ!」
「今日は休みだったのか?」
靴を脱ぎ玄関に上がり込みずかずかと中へ足を踏み入れた。
玄関でモタモタしてたら彩花に何をされるかわかんねぇからな。
「こ、こんな状態で仕事なんて…」
「あぁ。じゃあ有給か」
俺は手に持っていたスマホの電源ボタンを押し写メのアプリを閉じた。
不安そうな彩花の顔を見た瞬間、我に戻ることが出来た。
は…、俺は一体何をしようとしていたんだ?
あのボタンを押していたら、きっと今頃…。
「こ、これでいいでしょ…?」
ドアを開けて俺の前に姿を現した彩花。
髪はボサボサで、黒のセーターに白いロングスカート、目は充血して少し腫れていた。
見るからに、部屋に閉じ籠って泣いていたのが伺える。
「お願いだから、あの写メは…っ」
「心配しなくても、北条には送ってない」
…あぁ、またそうやって怯えたようは顔をするんだな。
俺が彩花にしたことを思えば当然だ。
俺を見る彩花の怯えたような表情。
俺を憎んでるような目。
もう二度と、彩花は俺の事をお兄ちゃんと思わないだろう。
もう二度と、俺に微笑んでくれる事もないだろう。
――――ズキッ。
そう考えただけで、俺の胸はまた小さく痛んだ。
お兄ちゃんと呼ばれれば傷つき、憎悪の瞳で見つめられても傷つく。
俺は本当に、どこまでも勝手な男だ。
「お邪魔するよ」
「な…っ」
半開き状態のドアに手をかけ、強引にドアを開かせて
俺は彩花の部屋の中に押し入った。
まさか、顔を見せただけで終わりだと思ってたのか?
「ちょっ…、お兄ちゃんっ!」
「今日は休みだったのか?」
靴を脱ぎ玄関に上がり込みずかずかと中へ足を踏み入れた。
玄関でモタモタしてたら彩花に何をされるかわかんねぇからな。
「こ、こんな状態で仕事なんて…」
「あぁ。じゃあ有給か」