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昼想夜夢~君、想ふ~
第4章 君に触れる
「う、く…っ、ひっく」

髪をかき上げながら汗を手で拭い、身支度を整えている俺の横から彩花の泣き声が聞こえた。
枕に顔を埋めて泣きじゃくっている。

まぁ、泣き出すのも無理はない。
これはほぼ強姦だ。
信じていた兄のような存在に二度もムリヤリ奪われてしまったのだから。

北条を想いながら泣いているのだろう。

「ひっく、ひ、ん…」
「………。」




あぁ、お前は俺の前ではいつも泣いてばかりだな。
笑顔を見せてくれたのは子供の頃と、再会したあの店でだけだ。
北条の前ではいつも笑顔なんだろうな…。
でも、俺の前では―――。




「……北条に、ちゃんと連絡してやれよ」

北条は元気のない彩花を心配していた。
このまま元気のないままでは北条にバレるのは時間の問題だろう。
上手く嘘を付いてもらわないと俺も困るんでな。

「…ぐすっ、く」



俺の前でも笑って欲しい。
あの頃みたいな笑顔を見せて欲しい。
こんな酷いことをしてる俺がそれを願うなんて馬鹿げてるだろうか…。

彩花の笑顔を近くで感じてる北条が心底羨ましいと思ってしまった。

俺が見たいのは…、彩花のあの頃みたいな笑顔だ。
でも、俺は彩花の兄には戻りたくない。


「じゃ、俺は帰るから」
「ま、待って…っ」

枕から顔を起こした彩花は、涙でぐちゃぐちゃになった顔で俺を見た。

「何だ?」
「しゃ、写メを消してくれる約束は…」
「あぁ…」

そう言えば、そんな約束もしたな…。
だが、それでは彩花と俺を繋ぐものがなくなってしまう。
それに…。

「は?何の話だ?」
「なっ…」




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