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昼想夜夢~君、想ふ~
第5章 BIRTH DAY
彩花と北条が結婚…。
いや、二人とももう大人だし、いつ結婚してもおかしくない。
寧ろ後輩が結婚して彩花も幸せになれるならそれでいいじゃねぇか。
ずっとそう願って来たじゃねぇか。
なのに、何でそれがこんなに腹立たしく感じるんだ…っ。
「小川さんっ?」
「そ、んな…、そんな高い指輪買ったら、ローンだ何だで生活に困る事になるぞっ!」
「は?ロ、ローン…?」
部署内に聞こえるように大きな声で叫んだ。
先程の大声の意味を説明するかのように。
北条は思ってもみない返事にポカンとしてるし、部署内のあちこちからクスクスと笑い声が聞こえた。
「い、いや…、それはないでしょー、小川さん…。マジでびっくりしましたよ~…」
「あ、当たり前だ!お前の手取りでそんな暴挙に出られたら彩花ちゃんが可哀想だ!!」
俺は先程の大声を必死でごまかした。
傍目から見て、後輩の暴挙を制止させたように見せられただろうか。
「そんな怒らなくても買いませんよ~。まだ結婚の予定もないのに」
「…ったく。お前は計画性がなさすぎるんだよ」
結婚の予定はないらしく、今の指輪の件は北条のジョークだったようだが、俺の心臓は素直な反応だった。
一瞬心臓がひりつき、真っ二つになったかのようにずきずき痛んだ。
呼吸すら乱れてしまった。
彩花と北条が結婚…。
世間的に二人は祝福する。
夫婦と呼ばれ、祝福され、神様の前で愛を誓い合う。
その時、俺の脳裏にあるビジョンが流れ込んで来た。
小さなチャペルで、ドレスを来た彩花とタキシードの北条が皆から祝福されているビジョンだ。
真っ白な衣装で、皆から祝福されているその姿は幸せそのものだ。
いや、二人とももう大人だし、いつ結婚してもおかしくない。
寧ろ後輩が結婚して彩花も幸せになれるならそれでいいじゃねぇか。
ずっとそう願って来たじゃねぇか。
なのに、何でそれがこんなに腹立たしく感じるんだ…っ。
「小川さんっ?」
「そ、んな…、そんな高い指輪買ったら、ローンだ何だで生活に困る事になるぞっ!」
「は?ロ、ローン…?」
部署内に聞こえるように大きな声で叫んだ。
先程の大声の意味を説明するかのように。
北条は思ってもみない返事にポカンとしてるし、部署内のあちこちからクスクスと笑い声が聞こえた。
「い、いや…、それはないでしょー、小川さん…。マジでびっくりしましたよ~…」
「あ、当たり前だ!お前の手取りでそんな暴挙に出られたら彩花ちゃんが可哀想だ!!」
俺は先程の大声を必死でごまかした。
傍目から見て、後輩の暴挙を制止させたように見せられただろうか。
「そんな怒らなくても買いませんよ~。まだ結婚の予定もないのに」
「…ったく。お前は計画性がなさすぎるんだよ」
結婚の予定はないらしく、今の指輪の件は北条のジョークだったようだが、俺の心臓は素直な反応だった。
一瞬心臓がひりつき、真っ二つになったかのようにずきずき痛んだ。
呼吸すら乱れてしまった。
彩花と北条が結婚…。
世間的に二人は祝福する。
夫婦と呼ばれ、祝福され、神様の前で愛を誓い合う。
その時、俺の脳裏にあるビジョンが流れ込んで来た。
小さなチャペルで、ドレスを来た彩花とタキシードの北条が皆から祝福されているビジョンだ。
真っ白な衣装で、皆から祝福されているその姿は幸せそのものだ。