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昼想夜夢~君、想ふ~
第6章 指先
「んな事より、彩花ちゃんの具合はどうだったんだ?」
「あー、それは大丈夫そうでしたよ」

机の上に鞄から出した資料やUSBメモリーなどを取り出しながら、俺は何食わぬ顔で探りを入れた。
北条の口調からして事態はバレてないようだし、彩花も上手いこと隠したようだ。

北条に泣きついて俺の事をバラしやしないかと思ったが、さすがにそれはなかったみたいだな。

「あ、でも、ただね―――」
「…ただ?」
「様子がおかしかったというか…」

様子がおかしい…?
まさか、北条は何かを勘づいたのか?
様子がおかしいって、何をやらかしたんだ彩花は…?

俺と彩花の事が何かバレたのかと俺は一瞬身構えた。
事に寄っては今ここで北条に殴られかねない。

「俺が近づいたら変に距離を取ると言うか、俺の事を避けてるみたいで…」





北条の事を避けてる…?
俺はその言葉の意味が一瞬わからなかった。
愛する彼氏である北条が訪ねて来たのに、何故彩花は北条を避けたのか?

だが、その意味はすぐにわかった。






…ははっ、なるほど。
女心というやつか。
純粋な彩花の考えそうな事だな。

「そりゃ、体調不良なんだからお前と距離は取るだろう?」
「え?」
「お前に風邪を移したくねぇんだよ」

その言葉に北条はハッとした。
北条の事だからそこまで深く考えてなかったようだな。

「そ、そっか。そうですよねっ!」
「考えすぎだよ、お前は」
「ですよね~!!」



北条を避けたのは風邪を移したくないとかそんな理由じゃない。

俺に抱かれた体で北条に近づきたくなかったんだろう。
北条に近づいて何かを勘づかれるのが怖かったんだろう。

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