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アブノーマルごっこ
第14章 嫉妬夫とバーベキュー
薄手のロングスカートの下には水着を着ているので、少し捲れば子供たちのいる川の中洲まで歩けそう。流れの早さに足を取られながらも、小笠原さんに肘を支えてもらってなんとか渡り切った。

「思ったよりも深いところがありますね。」

「一瞬足を取られました💧」

「戻るときは声かけてくださいね!」

「ありがとうございます。」

主人と同期という割に、若々しい体つきの小笠原さん。筋肉質な背中に見とれてしまった。

「お母さーーん!」
息子が水鉄砲をこっちに向けて打ってくる。

「やめて!やだっ、冷たーい!もぉぉぉ!」

すぐに友達になったのか同じくらいの男の子とはしゃぎながら逃げて行った。

「やられましたね」
小笠原さんにも笑われる。

「あれ、うちの息子です。もう仲良くなってる。」

「子供ってすごいですね。」
山の方を指さして笑い合う息子たちを見て、心がほっこりする。

「よーし、仇討ちをしてきます!」
小笠原さんがバシャバシャと駆け寄ると、子供たちはキャーッと歓声をあげて応戦する。

ビショビショに濡れたTシャツから、小笠原さんの背中が透けていた。



日傘をさして川下側の砂利の上に座り、子供たちの見守る。
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