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アブノーマルごっこ
第2章 おじさんと犬
「お名前聞いてもいいですか?」

「小林洋司です」

「聞きたいこといっぱいあるんですけど、
 ここじゃ聞きづらいなぁ…」

「この近くに会社があるので、
 そこに行きますか?」

「え…ちょっと怖いかも…」

「ホテルとかだとあからさまで嫌かなと
 思ったんですが、そっちにしますか?」

「はい、その方がいいです。」


タクシーにのって着いたのはラブホじゃなくて、普通のホテルだった。小林さんがカウンターでチェックインして、すぐに部屋へ向かう。

「あの私…こんなホテルと思わなくて…」

「気に入らないですか?」

「いえ…高いんじゃないかなって…」

「そんなことないです。気にしないでください。」

心なしか小林さんの口調が厳しくなってる気がする。部屋の前につくと、小林さんがカードキーを翳す。
「どうぞ」
促されるまま先に部屋に入ると、大きなベッドが1つ置いてあった。

すぐにルームサービスで飲み物を頼んでくれた。紅茶とケーキのセット。ホテルの人が入ってきて、景色が見えるテーブルに置かれた。

「聞きたいことって…舐め犬のことですよね?」

「まぁ…そうですね」

「基本は舐めさせていただいて
 ただこちらの気持ちとして
 セックスの延長ではなく
 御奉仕させていただくという立場で」

「御奉仕…」
草間さんとは違うってことなのかな?

「舐めるのが好きって人との違いは?」

「マゾっけがあるかどうか…ですかね?」

「小林さんは…あるんですね?」

「はい…」
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