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アブノーマルごっこ
第3章 飼育委員とランドセル
すごく恥ずかしくて、どうしようもなかった。行き場のない気持ちに、その子と目を合わせることもできなくて。
「もう帰る…」
そう言ってトイレを出た。

「またね!」
後ろから聞こえたけど、ふりむけなかった。



自転車に乗りながら考える。
またね?またするのかな?あんなこと、まだしたいのかな?
頭の中がパンクしそうだった。




次の委員会のとき
あの子はボクのとなりに来て、小さい声でこう言った。
「今日も、あそこで待ってるね」
チンチンがピクンとなった。でもまともに顔も見れなくて…、モジモジしてるうちにどっかに行っちゃった。

どうしよう、どうしよう…

頭の中でグルグルしてる間に、委員会の時間は終わった。

昇降口でノロノロと靴に履き替えて、時間をつぶす。



あの子が来た!


どうしよう…
友達と一緒にいる…
「あのっ!!」
突然声を出したから、変に大きくなっちゃった…

「じゃぁねー、バイバイ」
友達と別れてあの子がこっちに来た…


「…あそこって、どっちだよ…」
(あぁ…イヤな言い方しちゃったな…)

「あ、そっかー。ごめんごめん。」

その時、昇降口に他の委員会の人がいっぱい来た。
あの子の方を見ると、口パクでこう言った。

〘 ゆ・う・や・け〙


チンチンがズキズキするほど、ムズムズした。
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